愛国者・山本太郎
先入観を捨てて、自分の頭で考えよう。
いわゆる「保守」勢力から「反日」というレッテルを貼られて、蛇蝎のごとく嫌われている山本太郎が、移民の問題を正確に理解し、国民にわかりやすく解説し、安倍政権の推し進める移民受け入れに異議を唱えています。
山本太郎を持ち上げれば、これまでのように、「WJFプロジェクトは中核派だ」「WJFプロジェクトは共産党だ」というレッテルを貼られるであろうことを十分承知した上で、あえて、「愛国者・山本太郎」という挑発的なタイトルをかげて、バカウヨどものからっぽの頭をかち割ろうと思います。
外国人労働者(移民)受け入れを積極的に推進する安倍晋三。
外国人労働者(移民)受け入れに反対する山本太郎。
果たして「愛国者」はどちらなのでしょうか。
同じ「左翼」でも、宮崎駿のように、「国家などなくなったほうがよい。グローバル化が進んで、世界各国の国民や民族は、地球市民になればよい」と考えるタイプの左翼に、私は一切共感を持てません。このようなタイプの「左翼」に対しては「反日左翼」という烙印をおせばよい。
しかし、山本太郎のように、国民の生活を守ろうとする立場から、TPPや外国人労働者受け入れなどの「グローバリズム」「新自由主義」「構造改革」に異議を唱える政治家に、私は拍手喝采を送りたいと思います。山本太郎は、いわば「愛国左翼」です。
もちろん、山本太郎のような左翼が、「天皇制打倒」などと言い始めたときには、私は全身全霊で、反旗をひるがえすことでしょう。
しかし、幸い山本太郎や共産党のような左翼は、日本国憲法を死守しょうとする護憲派です。
彼らが日本国憲法を墨守する限り、彼らは天皇制を廃止することはできません。
天皇制は、日本国憲法に明記されているからです。
過激派だの、サヨクだのと言われている山本太郎が、移民に反対の声をあげる一方で、「保守・愛国」を標榜する人々が、移民受け入れ推進する安倍や自民党を、取り憑かれたように熱狂的に支持する。
どうしてこのような、転倒したことがおきているのか。
これには理由があります。
冷戦は1989年に終わりました。
1989年までの冷戦時代の世界は
「資本主義陣営 VS 共産主義陣営」
の二つに分かれていました。

しかし、冷戦終結後の1990年以降のポスト冷戦時代とは、西側と東側の世界が、資本主義によって一体化された時代です。

資本主義は、利潤の最大化を至上目的とします。
そして利潤の最大化のためには、非効率なコスト要因を最小化しようとします。
東側と西側を隔てていた壁や、国と国の間に横たわる壁、国境や関税、各国の異なる法律や規制は、資本家にとっては利潤の最大化を阻むコスト要因でしかありません。
ですから、東西の一体化を果たした資本家たちは、それらのコスト要因を取り除き、ますます世界の一体化を推進しようとします。
それが、「グローバリズム」です。
資本家の利潤の最大化のために、コスト要因となる、国境や関税を取り払い、各国の異なる規制や法律を緩和したり、統一したりしようとすること、これが「構造改革」であり、「新自由主義」です。
「グローバリズム」が進行し、国と国とを隔てる壁が取りぞかれていくと、やがて「国家」は消滅し、一つの統一された世界が実現します。
一元化された世界の中で、人々が幸せにくらせればいいのですが、資本家の利潤の最大化がそもそもの目的ですから、労働者は奴隷のような低賃金に抑えられていきます。社会保障もどんどん削られていきます。
なによりも、各国の文化や伝統や共同体がめちゃめちゃに破壊されていきます。
1989年の冷戦終結までは、共産主義が日本にとっての脅威でしたが、冷戦終結以降は、「グローバリズム」を推進する暴走する資本主義が、日本という「国家」にとっての脅威として現れたのです。
しかし、冷戦時代に人格形成を済ませた中高年たちは、このような時代状況の変化に全く気付いていません。
脳が硬化しており、先入観を払拭して、新しい状況を一から理解することできないのです。
彼らにとっては、ひたすら「左翼が悪」であり、「右翼が善」。
そして、安倍政権のような「グローバリズム」や「構造改革」や「新自由主義」を推進する政権、資本家の利潤の最大化のために「国家」すらをも消滅させようとする政権を、「愛国・保守」の政権であると勘違いをし、彼らが盲目的に支持した結果、日本という「国家」の終焉を招こうとしている。
それが今、私たちが置かれている危機的な状況なのです。
参考記事:
対日包囲網と「冷戦脳」(2013年09月20日)
グローバリズムと「二・一」構造(2014年6月10日)
多元的保守思想の復興(2014年7月9日)
二つの「保守」(2014年06月09日)
「すばらしき世界よ、永遠なれ」(2014年6月8日)
ものごとは二元性を超えた場所にある(2014年6月6日)
山本太郎を持ち上げれば、これまでのように、「WJFプロジェクトは中核派だ」「WJFプロジェクトは共産党だ」というレッテルを貼られるであろうことを十分承知した上で、あえて、「愛国者・山本太郎」という挑発的なタイトルをかげて、バカウヨどものからっぽの頭をかち割ろうと思います。
外国人労働者が入るということ
外国人労働者を流入させるということがどういうことか。外国人を日本に入れるなというような差別的な意味で言ってるのではないと、おわかり頂けると思います。排外的な思いはひとつもない。ただ賃金の安い外国人労働者が大量に入ってきたら、あなたの仕事が奪われませんか?って話なの。あなたよりも長時間、安い賃金で働く、そんな労働者が増えたら…。「大丈夫だオレは特別な才能を持ってる、特殊な技能を持ってるんだ」そういう方なら大丈夫かもしれません。でもそんな技能、そんな才能を持った人、どれぐらいいらっしゃいますか?自分は大丈夫だって手を挙げられる人、どれぐらいいるんですか?ほとんどの人に当てはまりませんよ。ということは、ほとんどの人たちの仕事、常にビクビクしながら仕事を奪われるんじゃないかということを考えながら仕事をしなきゃいけない。文句も言えない。
「ちょっと仕事しんどいんですけど」
「あ、そう、お前の代わりはいくらでもいるよ」
そんな職場で働きたいか、そんな環境で生きていたいかってことなんです。
国家戦略特区
で、この外国人を大量に労働者として受入れるというようなことが、もうすでに「国家戦略特区」(として)ふたつ前の国会ぐらいで決まったことの中で、もう話し合われて、まずは「家事労働者」として、そして「介護労働者」として、限定的に受け入れようじゃないか。「国家戦略特区」「特区」の中では特別な規制緩和をしていって、特別に商売できるようにしていこう、その特区がうまいこといったら、この日本、特区以外のところでも解放していこう、という流れです。だとしたらこの労働市場という部分においてもう解放されていく可能性が高い。今、ただでさえ長時間労働、低賃金、非正規という働き方をこれから爆発的に増やされている中で、それに追い打ちをかけるように外国人労働者の流入まで認めてしまう、地ならしがすでにされている。
外国人に永住権を
先の国会で通った法案、これは永住権に繋がっていくような法案だったんです。その内容はどんなことなのか。3年間、すでにもう日本に滞在している外国人の方々に対して、特別な技能、特別な技術を持つ人、その方々には家族も含めて、そしてその人が連れてくる使用人、お手伝いさんなども含めて、無期限の滞留許可を与えようじゃないか。これ永住権に扉を開くものですよね。で、じゃわかりました、家族とおっしゃいましたが、家族とはどこまでの範囲ですか、奥さんですか旦那さんですか?子供までですか?おじいちゃんおばあちゃんまで?自分の兄弟まで?自分の親戚まで?際限ないんです。通った法案、法律の改正には一切書かれていない。結局どこまででも規制緩和できる可能性を残して、外側だけ作って、そして数の力で法律を通してしまった。ものすごく危険なんです。これは永住権だけじゃなくて、外国人労働者が、大量に流入してくることの地ならしであるということで。
保守?愛国者?
反対をしたのは誰なんだ、反対、誰がしました?自称「保守」と名乗る人たち、これに反対しなきゃいけないはずなんですよ。反対したのは共産党と山本太郎だけ。はぁ?って話でしょ。意味がわからない。この国の雇用、この国の仕事をより不安定化させるような状況を作って、何が保守だ、何が愛国者だ、聞いてて恥ずかしくなるわ。この国を順番に切り売りしていっている。それが保守の現状じゃないか。保守の名前返上しろ、ってことなんですよ。スタイルだけかよ、って。結局、やろうとしていることは大企業、大資本が求める安い労働力をどんどん提供できるように、皆さんの賃金が上がらないような施策を数々整えていっている。そればかりじゃなく、外国人労働者も流入してくればもうむちゃくちゃですよ。
日本の貧困層は16%
どうなっていくと思います?貧困層、爆発的に増えますよ。今現在、貧困と言われる人たち、どれぐらいの数が存在しているか皆さんご存知ですよね。その調査結果が8月に発表された。貧困って定義はなんなんだ、いろんな定義があるんですけれども、ひとりあたり9万3千円以下で暮らされている方々、これを貧困と呼ぶらしいです。定義はいろいろあるけれども、一番わかりやすいところで言うとそれ。この国に16%以上。ということは、6人から7人にひとりは貧困。じゃぁ待ってください、今あなたが立ち止まっている、信号待ちのこの交差点で、だいたい50人ぐらいいますか。もっといるかもしれない。向かい側には?6〜7人にひとりだったら、どれぐらいの数の人が貧困に当てはまるっていう状況なんでしょう?それだけじゃない、一人親世帯、1人で子供を養っている世帯は50%以上の貧困。そんな状況。美しい国?強い国?どこがだよ。首が絞まるようなことしか決めてないじゃないか。1%、0.1%の人たちしか儲かるような仕組みを作ってないじゃないか。そういう話なんです。
(出典: Compass of my heart 2014年9月13日)
外国人労働者(移民)受け入れを積極的に推進する安倍晋三。
外国人労働者(移民)受け入れに反対する山本太郎。
果たして「愛国者」はどちらなのでしょうか。
同じ「左翼」でも、宮崎駿のように、「国家などなくなったほうがよい。グローバル化が進んで、世界各国の国民や民族は、地球市民になればよい」と考えるタイプの左翼に、私は一切共感を持てません。このようなタイプの「左翼」に対しては「反日左翼」という烙印をおせばよい。
しかし、山本太郎のように、国民の生活を守ろうとする立場から、TPPや外国人労働者受け入れなどの「グローバリズム」「新自由主義」「構造改革」に異議を唱える政治家に、私は拍手喝采を送りたいと思います。山本太郎は、いわば「愛国左翼」です。
もちろん、山本太郎のような左翼が、「天皇制打倒」などと言い始めたときには、私は全身全霊で、反旗をひるがえすことでしょう。
しかし、幸い山本太郎や共産党のような左翼は、日本国憲法を死守しょうとする護憲派です。
彼らが日本国憲法を墨守する限り、彼らは天皇制を廃止することはできません。
天皇制は、日本国憲法に明記されているからです。
過激派だの、サヨクだのと言われている山本太郎が、移民に反対の声をあげる一方で、「保守・愛国」を標榜する人々が、移民受け入れ推進する安倍や自民党を、取り憑かれたように熱狂的に支持する。
どうしてこのような、転倒したことがおきているのか。
これには理由があります。
冷戦は1989年に終わりました。
1989年までの冷戦時代の世界は
「資本主義陣営 VS 共産主義陣営」
の二つに分かれていました。

しかし、冷戦終結後の1990年以降のポスト冷戦時代とは、西側と東側の世界が、資本主義によって一体化された時代です。

資本主義は、利潤の最大化を至上目的とします。
そして利潤の最大化のためには、非効率なコスト要因を最小化しようとします。
東側と西側を隔てていた壁や、国と国の間に横たわる壁、国境や関税、各国の異なる法律や規制は、資本家にとっては利潤の最大化を阻むコスト要因でしかありません。
ですから、東西の一体化を果たした資本家たちは、それらのコスト要因を取り除き、ますます世界の一体化を推進しようとします。
それが、「グローバリズム」です。
資本家の利潤の最大化のために、コスト要因となる、国境や関税を取り払い、各国の異なる規制や法律を緩和したり、統一したりしようとすること、これが「構造改革」であり、「新自由主義」です。
「グローバリズム」が進行し、国と国とを隔てる壁が取りぞかれていくと、やがて「国家」は消滅し、一つの統一された世界が実現します。
一元化された世界の中で、人々が幸せにくらせればいいのですが、資本家の利潤の最大化がそもそもの目的ですから、労働者は奴隷のような低賃金に抑えられていきます。社会保障もどんどん削られていきます。
なによりも、各国の文化や伝統や共同体がめちゃめちゃに破壊されていきます。
1989年の冷戦終結までは、共産主義が日本にとっての脅威でしたが、冷戦終結以降は、「グローバリズム」を推進する暴走する資本主義が、日本という「国家」にとっての脅威として現れたのです。
しかし、冷戦時代に人格形成を済ませた中高年たちは、このような時代状況の変化に全く気付いていません。
脳が硬化しており、先入観を払拭して、新しい状況を一から理解することできないのです。
彼らにとっては、ひたすら「左翼が悪」であり、「右翼が善」。
そして、安倍政権のような「グローバリズム」や「構造改革」や「新自由主義」を推進する政権、資本家の利潤の最大化のために「国家」すらをも消滅させようとする政権を、「愛国・保守」の政権であると勘違いをし、彼らが盲目的に支持した結果、日本という「国家」の終焉を招こうとしている。
それが今、私たちが置かれている危機的な状況なのです。
参考記事:
対日包囲網と「冷戦脳」(2013年09月20日)
グローバリズムと「二・一」構造(2014年6月10日)
多元的保守思想の復興(2014年7月9日)
二つの「保守」(2014年06月09日)
「すばらしき世界よ、永遠なれ」(2014年6月8日)
ものごとは二元性を超えた場所にある(2014年6月6日)

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