三橋貴明はなぜ歓喜の涙を流したのか
再度問う、三橋貴明は騙されていたのか、騙していたのか。
昨年7月の参院選で安倍政権の圧勝が伝えられた直後に、「日本の終わりの始まり」という記事のコメント欄で、私は次のように記しました。
この予告の通り、三橋貴明が、現在、移民政策を始めとする安倍政権の諸政策を批判していますが、さて、私たちはこの人物の言説を信じてもよいのか、あらためてこの問題を考えてみたいと思います。
下は、2012年9月、自民党総裁選直前の三橋貴明ブログからの引用です。(赤字の強調はWJFによる)
三橋貴明は、この記事の中で、TPPと消費税増税を推進する野田佳彦は、国民や民主党の議員からすらも嫌われている。それに対して「経済政策や安全保障について『正しく理解している』」安倍晋三は国民から愛されていると述べ、
「野田佳彦(悪) vs 安倍晋三(善)」
という、極めて単純な善悪二元論を展開していました。
野田佳彦がTPPや消費税増税を推進する立場であるのと正逆に、安倍晋三がTPPや消費税増税に反対する立場の政治家であるかのように語り、安倍晋三が自民党の総裁選に立候補したことを、「目から汗が滴り落ちる」ほど「嬉しい」と述べて、日本国民は、自分たちのためにこれを喜ばなくてはならないと、安倍晋三への支持を呼びかけていました。
さて、三橋貴明は、一体何を根拠に「安倍晋三はTPPや消費税増税に反対の立場の政治家である」「安倍晋三は経済政策を『正しく理解している』」と判断したというのでしょうか。
安倍晋三は、三橋貴明がこの記事を書いたわずか10ヶ月前に、消費税増税に関して次のように述べていました。
また、TPPに関しては、SeriousTomというツイッターの方が発見され、すでにポン吉さんのブログでも取り上げられていますが、2011年12月6日に、三橋貴明は、新興宗教「生長の家」の関連団体「青年真志塾」と、統一教会の関連団体「世界戦略総合研究所」が共催したセミナーに、安倍晋三とともに招かれていました。

このセミナーで、安倍晋三による基調講演が行われたのですが、同じセミナーに参加した上念司が、下のようなツイートを残しています。
上念司の証言によれば、安倍晋三は日本がTPP交渉に参加する方がよいという考えを、上掲の青年真志塾のセミナーで明確に語っていたそうなのですが、同じセミナーに同席していた三橋貴明も、TPP交渉参加支持の安倍の発言を自分の耳で直接聞いていたはずでした。
以上のような事実がありながら、なぜ三橋貴明は、安倍晋三が、野田佳彦と正逆に、TPPや消費税増税に反対の立場の政治家であり、経済政策を「正しく理解している」と判断して、新自由主義者・安倍晋三の自民党総裁選への立候補に歓喜の涙を流していたのでしょうか。
三橋貴明は、また、野田佳彦が衆議院解散を行う直前の2012年11月6日に、下のようなことまで書いていました。
このように、三橋貴明は、「安倍総裁は経済政策について、構造改革チックなことは一言も語っていません」と断言していたわけですが、彼は一体何を根拠にそう判断していたのでしょうか。
そもそも、安倍晋三は、2006年に、小泉構造改革の後継者として総理大臣に就任した直後の記者会見で、自らの言葉で、構造改革を継続して断行していくとはっきりと宣言していました。
また、安倍晋三の著書『美しい日本へ』の中でも、安倍晋三は構造改革に肯定的な考えを述べていました。
安倍晋三が小泉構造改革の後継者であり、「安倍晋三は構造改革に積極的である」という誰でも簡単に確認できるこれらの事実がありながら、一体なぜ、三橋貴明は「安倍総裁は経済政策について、構造改革チックなことは一言も語っていません」などと事実と正逆のことを語っていたのでしょうか。
三橋貴明の言葉が正しいのならば、2007年の総理辞任と2012年の自民党総裁選への立候補の間の5年間に、安倍晋三の政治思想の上に、劇的な回心のようなものが起きていなければならないはずですが、そのような回心が起きていたというのでしょうか。
自らが官房長官として補佐した小泉政権と、その後の自分自身の政権が過去に行った構造改革を安倍晋三が総括し、「ああ、構造改革は間違いだった」と、その5年の間に公然と反省した事実があったというのでしょうか。
実際には、回心や反省どころか、自民党総裁選に立候補する直前の2012年7月の「創生日本」総会で、安倍晋三は「竹中(平蔵)先生の愛国者ぶりは理解していただけたのではないのかなぁ」と発言し、小泉構造改革の指南役だった竹中平蔵を誉め称えていたことから明らかな通り、安倍晋三は昔と何一つ変わってはいませんでした。
新自由主義者たること、グローバリストたること、構造改革を断固推進することは、安倍晋三の言葉の通り、「私の中に流れる一貫した哲学」だったのです。
このようにあらゆる客観的な事実は、安倍晋三が昔と変わらぬ構造改革推進論者であることをはっきりと示していたにも関わらず、安倍政権発足後も、三橋貴明はひたすら「安倍晋三は構造改革推進論者ではない」かのように振る舞い続け、その欺瞞的な姿勢を改めることは決してありませんでした。
2013年3月15日、安倍晋三によってTPP交渉参加表明が行われるわずか二日前にすらも、三橋貴明は下のように語り、TPPに関する報道はマスコミの飛ばし記事に過ぎないと断言し、マスコミの姿勢を批判していました。
2013年6月5日に、構造改革路線むき出しのアベノミクス第三の矢「成長戦略」の内容が安倍晋三によって発表され、その2週間後に、安倍晋三がロンドンの講演で下のように語り、グローバリストとしての自らの「哲学」を披瀝していたときにも、
三橋貴明は、自身のブログで下のように語り、「安倍晋三は構造改革推進論者ではない」かのように飽くまでも振る舞い、安倍政権の新自由主義路線を批判するどころか、安倍政権の新自由主義路線に危惧を抱く人々を逆に批判していました。
三橋貴明が、ようやく、安倍政権が新自由主義政権であることを認める発言を行ったのは、参院選が終わり、安倍政権が大勝して強い政治基盤を手に入れ、消費税増税の決定が発表された2013年10月1日以降のこと、安倍政権の暴走を誰も止める事ができない状況が作り出された後のことでした。
「(安倍政権)いきなり変わりましたよね。」
安倍政権がいきなり変わった?
このようなあからさまな嘘を平然と公共の電波で言って退ける三橋貴明という男の厚顔無恥ぶりに、私たちは唖然とさせられました。
いきなり変わるどころか、第一次安倍政権の時から、安倍晋三は一貫して何も変わっていないからです。
三橋貴明が、新自由主義や構造改革やグローバリズムを批判しながら、新自由主義や構造改革やグローバリズムを推進する政治家への支持を呼びかけるという矛盾した行動をとったのは、安倍晋三だけに留まりません。
三橋貴明は、麻生太郎を「平成の高橋是清」として、日本をデフレから救う政治家としてさんざん持ち上げてきました。
しかし、麻生太郎は、2009年の衆院選を消費税増税の公約を掲げて戦ったことから明らかなように、一貫して消費税増税推進の立場であり、また、TPP推進の立場の政治家でした。消費税増税も、TPPのような構造改革も、デフレ脱却どころか、デフレを促進する効果をもっています。
2013年4月には、予定通りの消費税増税の導入をG20後の記者会見で国際公約し、戦略国際問題研究所(CSIS)での講演では、水道民営化に言及しました。水道民営化に代表される公共サービスの民間開放は典型的な新自由主義の政策です。
さらに、先日、「『1000万人移民計画』は実行に移されている」という記事の中で指摘したとおり、国籍法改正、入管法改正、住民基本台帳法改正、外国人登録法の廃止など、「1000万人移民計画」を掲げた2008年の自民党の提言書「人材開国!日本型移民政策の提言」の中に列挙されていた移民緩和政策の多くを実行に移したのは麻生政権でした。
また、三橋貴明は、2013年の参議院選挙で、赤池誠章という自民党候補者への支持を呼びかけていました。
三橋貴明は、赤池氏が「完璧に『経済』『経世済民』を理解し」、構造改革に反対する立場の政治家であると断言していたわけですが、三橋貴明の「断言」とは裏腹に、赤池氏本人は、毎日新聞が行ったアンケートで、TPPにも消費税増税にも賛成する立場をはっきりと表明していました。
また、赤池氏は、最近の2014年5月、チャンネル桜の討論にビデオ出演し、外国人労働者受入推進の考えを述べて、多くの「保守」の人々を呆れさせました。
(出典: チャンネル桜「【討論!】やはり亡国への道か?『外国人労働者大量受入』と移民問題[桜H26/5/31]」)
一事が万事。二度ある事は三度あるといいますが、構造改革を批判しながら構造改革を推進する政治家への支持を呼びかけるという三橋貴明の矛盾した行動パターンは、2014年春の都知事選でも繰り返されました。
三橋貴明は、田母神俊雄の応援演説に立っていましたが、「安倍の嫡流」を名乗る田母神俊雄は、安倍構造改革の目玉である「戦略特区」について、下のように語っていました。
このように、新自由主義や構造改革を批判する代表的な論客でありながら、何度も、何度も、繰り返し、繰り返し、新自由主義や構造改革を推進する政治家に支持を煽ってきた三橋貴明。
現在、安倍政権の新自由主義政策に危惧をいだき始めた多くの人々が、安倍政権の新自由主義政策を批判しているという理由で、三橋貴明の言説を支持しています。
「野田佳彦(悪) vs 安倍晋三(善)」
「民主党(悪) vs 自民党(善)」
という善悪二元論に騙された人々が、今度は、
「竹中平蔵(悪) vs 三橋貴明(善)」
「倉山・上念(悪) vs 三橋貴明(善)」
「構造改革(悪) vs 構造改革を批判する三橋貴明(善)」
という単純な善悪二元論に騙されています。
ここで、あらためてみなさんに問いかけたいのですが、構造改革を批判しながら構造改革を推進する政治家への支持を煽る三橋貴明の行動パターンは、偶然重ねられた錯誤だったのでしょうか。それとも意図的に反復されていたものだったのでしょうか。
三橋貴明は、安倍晋三を始めとするこれらの政治家が、「構造改革推進論者・新自由主義者ではない」かのように本当に騙されていたのでしょうか。
それとも、これらの政治家が構造改革推進論者・新自由主義者であることを十分に知りながら、「構造改革推進論者・新自由主義者ではない」かのように語り、私たちを騙していたのでしょうか。
三橋貴明が、新自由主義や構造改革を批判するとき、彼は、本当に新自由主義や構造改革を推進する勢力と真剣に対峙しようとしているのでしょうか。
それとも、三橋貴明の新自由主義批判・構造改革批判はみせかけであり、新自由主義や構造改革に反対する人々を懐柔し、人々の共感を取り付け、特定の政党や政治家の新自由主義的な本質を隠蔽するために煙幕を張り、実際には新自由主義や構造改革や移民政策を推進する政党や政治家を人々が支持するように誘導する役割を担ってはこなかったでしょうか。
人間は誰でも間違えることがありますから、一度や二度の錯誤であれば、単なる勘違いだろうという推論も成り立ちます。しかし、同じ間違いが何度も、何度も、繰り返し、繰り返し、同じ人物によって反復されているときに、その錯誤は、本当に偶然に起きているものなのでしょうか。それとも、意図的に行われているものではないのでしょうか。
安倍政権のような国家破壊的な構造改革を断行する政権を支持する人々には、「騙している人間」と「騙されている人間」の二種類の人間しかいないとこれまで述べてきました。
参考記事: WJFプロジェクト「『B層』が国を滅ぼす」
三橋貴明のような安倍政権への支持を煽り続けてきた言論人も、「騙している人間」と「騙されている人間」のいずれかに属しています。
三橋貴明のような構造改革や新自由主義の問題を知悉した人間が、2012年秋の安倍晋三の自民党総裁就任から、2013年秋の消費税増税表明まで1年以上も、様々な情報や事実に触れてもなお、「安倍晋三は構造改革推進論者ではない」と安倍晋三に騙され続けていたなどということが、論理的に考えてありえる話なのでしょうか。
「野田佳彦(悪) vs 安倍晋三 (善)」
「民主党(悪) vs 自民党(善)」
という表面的な二項対立が虚構であり、実際には、どちらの立場も同じようにTPPや消費税増税や外国人受け入れ政策を積極的に推進していた(いる)のと同じように、
「構造改革推進論者(悪) vs 構造改革批判論者(善)」
「リフレ派(悪) vs 国土強靭化推進派(善)」
という表面的な二項対立も虚構であって、同じ罠が仕掛けられているはずです。同じやり方で何度も何度も騙される事があってはなりません。
参考記事: WJFプロジェクト「『双頭の鷲作戦』で滅ぼされる日本」
誰かが一見正しい事を言っているからといって、その人間に付こうとするのではなく、事実に付こうとする姿勢が大切です。
参考記事: WJFプロジェクト「人に付かず、事実に付く」
万に一つ、安倍晋三が構造改革推進の政治家であるという程度の事実を認識することができなかった三橋貴明の過ちが意図的でなかったと仮定しても、「安倍晋三は構造改革推進ではない」と世論を誤誘導し、現在のような深刻な事態を招いておきながら、なんの釈明も謝罪も訂正もしないなどということが、プロの言論人として許されていいはずがありません。
保守言論人たちの錯誤を批判せず、簡単に免罪しようとする人々は、自分自身が安倍晋三を見誤っていたという事実をも直視できない人々であり、「なぜ自分たちはそのような勘違いをしてしまったのだろう」という真摯な自己批判や自己分析を完遂する強さや責任感を持たない人々です。
そういう人々は、これからも何度も同じやり方で騙され、同じ過ちを繰り返し続けることでしょう。
三橋貴明を始めとするインチキな保守言論人たちが執拗に反復してきた、「ダブルバインド」というプロパガンダ手法に欺かれないためには、「善」の陣営と「悪」の陣営を際立たせようとする見せかけの二項対立に煽られて、救世主のように見える誰かにすがろうとするのではなく、対立を離れた俯瞰的な立場に客観的に立ち続ける強靭な精神と独立した姿勢を、私たちは身につけなくてはなりません。
チャンネル桜をはじめとする「インチキな仕立て屋」たちは、参院選の勝利という役目を終え、どこかの段階で安倍政権への批判に転じるはずです。そうでないと彼らの存在自体が持たないからです。彼らの自己矛盾は限界に達し支持者はどんどん離れています。安倍を批判するフリをして、保守面をして、再び私たちの中に紛れ込む。そして共闘しているフリをしながら、また私たちをあらぬ方向に誘導していく。そういう可能性はきわめて高いと思います。インチキな「保守」をこの機会にきっぱりと排除していかなくてはならないと思います。
(出典: WJFプロジェクト旧ブログ「日本の終わりの始まり」2013年7月21日)
この予告の通り、三橋貴明が、現在、移民政策を始めとする安倍政権の諸政策を批判していますが、さて、私たちはこの人物の言説を信じてもよいのか、あらためてこの問題を考えてみたいと思います。
下は、2012年9月、自民党総裁選直前の三橋貴明ブログからの引用です。(赤字の強調はWJFによる)
上の写真、安倍晋三元総理の「右側」で、「誰か」が総理の「左手」をしっかりと握りしめ、高々と掲げているように見えたのは、きっとわたくしの目から汗が零れ落ちているためでしょう。
(中略)
ちなみに、総裁選や総選挙はともかく、民主党代表選挙はどうでもいいと思われた方がいらっしゃるかもしれません。とはいえ、本日の代表選の結果を受け、野田総理が再選されると、TPP反対派や増税反対派が離党する可能性が極めて高いのです。
ただでさえ野田総理は左派(原発反対派)からも保守派からも罵声を浴びる状態なのです。これでは、別にTPPや増税に反対していなくても、民主党を抜けたくなるでしょう。そして、もはや「数人」が離脱すると、民主党は衆院過半数割れする状況なのです。
『野田首相初の街頭演説「人殺し」「辞めろ」コールに思わず涙目
http://gendai.net/articles/view/syakai/138764
野田首相は、自分がどれだけ国民から嫌われているか、身に染みて分かったのではないか。19日、民主党代表選の街頭演説が東京・新宿で行われた。詰めかけた聴衆の手には「辞めろ」「ウソつき」などと書かれたプラカード。野田が登場すると、「帰れ!」「人殺し!」とヤジや罵声が飛び、最後は「辞めろ」コールの大合唱で演説がまったく聞こえないほどだった。(後略)』
【120919民主党代表選街頭演説(野田佳彦) 】
http://youtu.be/ig6i1BVF06Q
新宿で罵声を浴びた野田総理に対し、安倍総理は秋葉原で麻生総理や聴衆から「ハッピーバースデー!」と祝福されました。安倍総理の演説の初めに、麻生総理が応援演説をして下さったことについて、「こんな嬉しいことはありません」と仰っていました。
本当に嬉しいのは、わたくしたち日本国民の方です。経済政策や安全保障について「正しく理解している」方が立ち上がった。本来は、日本国民はこれを「自分たちのために」喜ばなければならないと思うわけです。
(出典: 三橋貴明ブログ「こんな嬉しいことはありません」2012年9月21日)
三橋貴明は、この記事の中で、TPPと消費税増税を推進する野田佳彦は、国民や民主党の議員からすらも嫌われている。それに対して「経済政策や安全保障について『正しく理解している』」安倍晋三は国民から愛されていると述べ、
「野田佳彦(悪) vs 安倍晋三(善)」
という、極めて単純な善悪二元論を展開していました。
野田佳彦がTPPや消費税増税を推進する立場であるのと正逆に、安倍晋三がTPPや消費税増税に反対する立場の政治家であるかのように語り、安倍晋三が自民党の総裁選に立候補したことを、「目から汗が滴り落ちる」ほど「嬉しい」と述べて、日本国民は、自分たちのためにこれを喜ばなくてはならないと、安倍晋三への支持を呼びかけていました。
さて、三橋貴明は、一体何を根拠に「安倍晋三はTPPや消費税増税に反対の立場の政治家である」「安倍晋三は経済政策を『正しく理解している』」と判断したというのでしょうか。
安倍晋三は、三橋貴明がこの記事を書いたわずか10ヶ月前に、消費税増税に関して次のように述べていました。
安倍氏「消費税12%も」
自民党の安倍晋三元首相は17日、都内で講演し、消費税を2010年代半ばまでに10%まで引き上げるとした政府・与党の方針に関し、「10%で足りるのか、場合によっては12%ということになっていくかもしれない」との認識を示した。
安倍氏は「(東日本大震災からの)復興をデフレ脱却の機会にし、力強く経済を成長させた後に、年金、医療、介護など伸びていく社会保障(の対応)について消費税を上げる必要がある。順番とタイミングが極めて大切だ」と強調した。
(出典: 時事通信 2011年11月17日)
また、TPPに関しては、SeriousTomというツイッターの方が発見され、すでにポン吉さんのブログでも取り上げられていますが、2011年12月6日に、三橋貴明は、新興宗教「生長の家」の関連団体「青年真志塾」と、統一教会の関連団体「世界戦略総合研究所」が共催したセミナーに、安倍晋三とともに招かれていました。

このセミナーで、安倍晋三による基調講演が行われたのですが、同じセミナーに参加した上念司が、下のようなツイートを残しています。
そういえば、安倍さんがまだ首相どころか自民党総裁になる前に登壇した去年の青年真志塾のセミナーの時、「日米で先に握って、他の参加国に押し付ける」というTPP戦略を語っていたことを思い出した!やっぱりこれ狙ってたとしか思えない!!
— 上念 司 (@smith796000) 2013, 3月 17
先ほど、「安倍さんがまだ首相どころか自民党総裁になる前に登壇した青年真志塾のセミナー」と言ったのは去年じゃなくて一昨年の年末でした。訂正します。 http://t.co/v2CqjgqFkw
— 上念 司 (@smith796000) 2013, 3月 17
上念司の証言によれば、安倍晋三は日本がTPP交渉に参加する方がよいという考えを、上掲の青年真志塾のセミナーで明確に語っていたそうなのですが、同じセミナーに同席していた三橋貴明も、TPP交渉参加支持の安倍の発言を自分の耳で直接聞いていたはずでした。
以上のような事実がありながら、なぜ三橋貴明は、安倍晋三が、野田佳彦と正逆に、TPPや消費税増税に反対の立場の政治家であり、経済政策を「正しく理解している」と判断して、新自由主義者・安倍晋三の自民党総裁選への立候補に歓喜の涙を流していたのでしょうか。
三橋貴明は、また、野田佳彦が衆議院解散を行う直前の2012年11月6日に、下のようなことまで書いていました。
一応、書いておきますが、安倍総裁は経済政策について、
「消費税増税前のデフレ脱却」
「インフレ目標3%と日銀とのアコード」
「子供たちの安全や生命を守り、地域経済の成長のための公共投資拡大」
「スーパーコンピューター京や資源エネルギーなどへの投資拡大」
と、構造改革チックなことは一言も語っていません。それにも関わらず、いやだからこそ、「安倍総裁は構造改革路線へと舵を切れるのか。いや、切るべき」と、既成事実化を図ろうとする動きが出てきているわけです。すなわち、自民党に再び「構造改革党」になって欲しいわけですね。この動きは、何としても止めなければなりません。
(出典: 三橋貴明ブログ「続 構造改革党」2012年11月6日)
このように、三橋貴明は、「安倍総裁は経済政策について、構造改革チックなことは一言も語っていません」と断言していたわけですが、彼は一体何を根拠にそう判断していたのでしょうか。
そもそも、安倍晋三は、2006年に、小泉構造改革の後継者として総理大臣に就任した直後の記者会見で、自らの言葉で、構造改革を継続して断行していくとはっきりと宣言していました。
「まず初めに、はっきりと申し上げておきたいことは、5年間小泉総理が進めてまいりました構造改革を私もしっかりと引き継ぎ、この構造改革を行ってまいります。構造改革はしばらく休んだ方がいい、あるいは大きく修正をした方がいいという声もあります。私は、この構造改革をむしろ加速させ、そして補強していきたいと考えております。」
(出典: 安倍内閣総理大臣記者会見 2006年9月26日)
また、安倍晋三の著書『美しい日本へ』の中でも、安倍晋三は構造改革に肯定的な考えを述べていました。
「努力が正当に報われるためには、競争がフェアにおこなわれなければならない。構造改革が目指してきたのはそういう社会である。既得権益を持つものが得をするのでなく、フェアな競争が行われ、それが正当に評価される社会なのである。競争がおこなわれれば、勝つ人と負ける人が出る。構造改革が進んだ結果、格差があらわれてきたのは、ある意味で自然なことであろう。」
(出典: 安倍晋三 (2006年)『美しい国へ』文藝春秋, P224)
安倍晋三が小泉構造改革の後継者であり、「安倍晋三は構造改革に積極的である」という誰でも簡単に確認できるこれらの事実がありながら、一体なぜ、三橋貴明は「安倍総裁は経済政策について、構造改革チックなことは一言も語っていません」などと事実と正逆のことを語っていたのでしょうか。
三橋貴明の言葉が正しいのならば、2007年の総理辞任と2012年の自民党総裁選への立候補の間の5年間に、安倍晋三の政治思想の上に、劇的な回心のようなものが起きていなければならないはずですが、そのような回心が起きていたというのでしょうか。
自らが官房長官として補佐した小泉政権と、その後の自分自身の政権が過去に行った構造改革を安倍晋三が総括し、「ああ、構造改革は間違いだった」と、その5年の間に公然と反省した事実があったというのでしょうか。
実際には、回心や反省どころか、自民党総裁選に立候補する直前の2012年7月の「創生日本」総会で、安倍晋三は「竹中(平蔵)先生の愛国者ぶりは理解していただけたのではないのかなぁ」と発言し、小泉構造改革の指南役だった竹中平蔵を誉め称えていたことから明らかな通り、安倍晋三は昔と何一つ変わってはいませんでした。
新自由主義者たること、グローバリストたること、構造改革を断固推進することは、安倍晋三の言葉の通り、「私の中に流れる一貫した哲学」だったのです。
このようにあらゆる客観的な事実は、安倍晋三が昔と変わらぬ構造改革推進論者であることをはっきりと示していたにも関わらず、安倍政権発足後も、三橋貴明はひたすら「安倍晋三は構造改革推進論者ではない」かのように振る舞い続け、その欺瞞的な姿勢を改めることは決してありませんでした。
2013年3月15日、安倍晋三によってTPP交渉参加表明が行われるわずか二日前にすらも、三橋貴明は下のように語り、TPPに関する報道はマスコミの飛ばし記事に過ぎないと断言し、マスコミの姿勢を批判していました。
3月15日に、新聞報道によると何度目になるか分からない「安倍首相、TPP交渉参加表明」があるとのことですが、一体、安倍総理は何回「交渉参加表明」とやらをやればいいんでしょうか。
散々に「交渉参加表明!」の見出しの記事を書いて、実は「政府関係者」と称する自民党推進派のミスリードだったり、経済産業省の飛ばしだったりを繰り返してきたわけですが、いい加減に日本の新聞やテレビも「学習」した方が良いのでは。
(出典: 三橋貴明ブログ「TPP交渉参加『表明』」問題」2013年3月13日)
2013年6月5日に、構造改革路線むき出しのアベノミクス第三の矢「成長戦略」の内容が安倍晋三によって発表され、その2週間後に、安倍晋三がロンドンの講演で下のように語り、グローバリストとしての自らの「哲学」を披瀝していたときにも、
「ではいかにして、成長を図るのか。国を開くこと、日本の市場を、オープンにすることです。これは、政治家となって以来、私の中に流れる一貫した哲学でした。」
「私の成長戦略は、官僚たちに書かせた、ただのエッセイではあり得ません。私がアンダーライトし、実行するものです。」
「そして選挙が終わったらどうするか。私はこれからの3年を、集中的な改革の期間と位置付け、持てる政治力を、投入します。固い、岩盤のような日本の規制を、私自身をドリルの刃(やいば)として、突き破ろうと思っています。」
(出典: 安倍晋三によるロンドンでの講演 2013年6月19日)
三橋貴明は、自身のブログで下のように語り、「安倍晋三は構造改革推進論者ではない」かのように飽くまでも振る舞い、安倍政権の新自由主義路線を批判するどころか、安倍政権の新自由主義路線に危惧を抱く人々を逆に批判していました。
泥の沼をかき分けるのが面倒になった人たちは、例えば安倍政権の経済政策に構造改革的、新自由主義的な政策の匂いを感じた途端に、「安倍は売国奴だ!もう日本はダメだ!」と、全てを投げ出します。あるいは、「安倍ではダメだ! 日本を抜本的に改革するためには独裁者が必要だ!」などと、分けの分からないことを言い出すわけです。
(出典: 三橋貴明ブログ「泥の沼をかき分けて進め(前編)」2013年6月9日)
三橋貴明が、ようやく、安倍政権が新自由主義政権であることを認める発言を行ったのは、参院選が終わり、安倍政権が大勝して強い政治基盤を手に入れ、消費税増税の決定が発表された2013年10月1日以降のこと、安倍政権の暴走を誰も止める事ができない状況が作り出された後のことでした。
「(安倍政権)いきなり変わりましたよね。9月末ぐらいからちょっとおかしいなあと思ってたんですよ。もともと竹中さんを産業競争力会議に入れた時点であやしかったんだけど、あの頃から加速してきましたね。何考えてるんですかと。」
(出典: 文化放送「おはよう寺ちゃん活動中」2013年10月23日放送)(参考記事: WJFプロジェクト「本物を見抜く目: 三橋貴明、また嘘をつく」2014年02月08日)
「(安倍政権)いきなり変わりましたよね。」
安倍政権がいきなり変わった?
このようなあからさまな嘘を平然と公共の電波で言って退ける三橋貴明という男の厚顔無恥ぶりに、私たちは唖然とさせられました。
いきなり変わるどころか、第一次安倍政権の時から、安倍晋三は一貫して何も変わっていないからです。
三橋貴明が、新自由主義や構造改革やグローバリズムを批判しながら、新自由主義や構造改革やグローバリズムを推進する政治家への支持を呼びかけるという矛盾した行動をとったのは、安倍晋三だけに留まりません。
三橋貴明は、麻生太郎を「平成の高橋是清」として、日本をデフレから救う政治家としてさんざん持ち上げてきました。
デフレ対策を遂行せよという民意を受けた内閣が成立し、経済に異様に詳しい元総理大臣が大蔵大臣(財務・金融大臣)としてデフレ対策に辣腕をふるう。麻生財務大臣こそが、真の意味での「平成の高橋是清」なのです。
(出典: 三橋貴明ブログ「平成の高橋是清」2012年12月28日)
しかし、麻生太郎は、2009年の衆院選を消費税増税の公約を掲げて戦ったことから明らかなように、一貫して消費税増税推進の立場であり、また、TPP推進の立場の政治家でした。消費税増税も、TPPのような構造改革も、デフレ脱却どころか、デフレを促進する効果をもっています。
2013年4月には、予定通りの消費税増税の導入をG20後の記者会見で国際公約し、戦略国際問題研究所(CSIS)での講演では、水道民営化に言及しました。水道民営化に代表される公共サービスの民間開放は典型的な新自由主義の政策です。
さらに、先日、「『1000万人移民計画』は実行に移されている」という記事の中で指摘したとおり、国籍法改正、入管法改正、住民基本台帳法改正、外国人登録法の廃止など、「1000万人移民計画」を掲げた2008年の自民党の提言書「人材開国!日本型移民政策の提言」の中に列挙されていた移民緩和政策の多くを実行に移したのは麻生政権でした。
また、三橋貴明は、2013年の参議院選挙で、赤池誠章という自民党候補者への支持を呼びかけていました。
わたくしは断言しますが、西田昌司先生と並び、構造改革や緊縮財政、あるいは「その後ろ」にある新古典派経済学の問題を含め、完璧に「経済」「経世済民」を理解している自民党の政治家が、赤池まさあき先生です。
(出典: 三橋貴明ブログ「三橋貴明は赤池まさあき先生を支持します」2013年6月22日)
三橋貴明は、赤池氏が「完璧に『経済』『経世済民』を理解し」、構造改革に反対する立場の政治家であると断言していたわけですが、三橋貴明の「断言」とは裏腹に、赤池氏本人は、毎日新聞が行ったアンケートで、TPPにも消費税増税にも賛成する立場をはっきりと表明していました。
問13:消費税を予定通り2014年4月に8%に引き上げるべきだと思いますか。
回答:1. 予定通りに引き上げるべきだ
問16:域内の関税撤廃を目指す環太平洋パートナーシップ協定(TPP)に参加すべきだと思いますか。
回答:2. 交渉でコメなどが例外と認められれば参加すべきだ
(出典: 毎日新聞: 「2013年参院選前のアンケート」)
また、赤池氏は、最近の2014年5月、チャンネル桜の討論にビデオ出演し、外国人労働者受入推進の考えを述べて、多くの「保守」の人々を呆れさせました。
(出典: チャンネル桜「【討論!】やはり亡国への道か?『外国人労働者大量受入』と移民問題[桜H26/5/31]」)
一事が万事。二度ある事は三度あるといいますが、構造改革を批判しながら構造改革を推進する政治家への支持を呼びかけるという三橋貴明の矛盾した行動パターンは、2014年春の都知事選でも繰り返されました。
三橋貴明は、田母神俊雄の応援演説に立っていましたが、「安倍の嫡流」を名乗る田母神俊雄は、安倍構造改革の目玉である「戦略特区」について、下のように語っていました。
「特区については、これはそういうことをやったらうまくいくかどうかという実験ですから、政府がその実験をやってうまくいけばやる。うまくいかなければやらないということですから、これは政府の計画でどんどんやったらいいと思います。」
(出典: フジテレビ「報道2001」2014年2月2日)
このように、新自由主義や構造改革を批判する代表的な論客でありながら、何度も、何度も、繰り返し、繰り返し、新自由主義や構造改革を推進する政治家に支持を煽ってきた三橋貴明。
現在、安倍政権の新自由主義政策に危惧をいだき始めた多くの人々が、安倍政権の新自由主義政策を批判しているという理由で、三橋貴明の言説を支持しています。
「野田佳彦(悪) vs 安倍晋三(善)」
「民主党(悪) vs 自民党(善)」
という善悪二元論に騙された人々が、今度は、
「竹中平蔵(悪) vs 三橋貴明(善)」
「倉山・上念(悪) vs 三橋貴明(善)」
「構造改革(悪) vs 構造改革を批判する三橋貴明(善)」
という単純な善悪二元論に騙されています。
ここで、あらためてみなさんに問いかけたいのですが、構造改革を批判しながら構造改革を推進する政治家への支持を煽る三橋貴明の行動パターンは、偶然重ねられた錯誤だったのでしょうか。それとも意図的に反復されていたものだったのでしょうか。
三橋貴明は、安倍晋三を始めとするこれらの政治家が、「構造改革推進論者・新自由主義者ではない」かのように本当に騙されていたのでしょうか。
それとも、これらの政治家が構造改革推進論者・新自由主義者であることを十分に知りながら、「構造改革推進論者・新自由主義者ではない」かのように語り、私たちを騙していたのでしょうか。
三橋貴明が、新自由主義や構造改革を批判するとき、彼は、本当に新自由主義や構造改革を推進する勢力と真剣に対峙しようとしているのでしょうか。
それとも、三橋貴明の新自由主義批判・構造改革批判はみせかけであり、新自由主義や構造改革に反対する人々を懐柔し、人々の共感を取り付け、特定の政党や政治家の新自由主義的な本質を隠蔽するために煙幕を張り、実際には新自由主義や構造改革や移民政策を推進する政党や政治家を人々が支持するように誘導する役割を担ってはこなかったでしょうか。
人間は誰でも間違えることがありますから、一度や二度の錯誤であれば、単なる勘違いだろうという推論も成り立ちます。しかし、同じ間違いが何度も、何度も、繰り返し、繰り返し、同じ人物によって反復されているときに、その錯誤は、本当に偶然に起きているものなのでしょうか。それとも、意図的に行われているものではないのでしょうか。
安倍政権のような国家破壊的な構造改革を断行する政権を支持する人々には、「騙している人間」と「騙されている人間」の二種類の人間しかいないとこれまで述べてきました。
参考記事: WJFプロジェクト「『B層』が国を滅ぼす」
三橋貴明のような安倍政権への支持を煽り続けてきた言論人も、「騙している人間」と「騙されている人間」のいずれかに属しています。
三橋貴明のような構造改革や新自由主義の問題を知悉した人間が、2012年秋の安倍晋三の自民党総裁就任から、2013年秋の消費税増税表明まで1年以上も、様々な情報や事実に触れてもなお、「安倍晋三は構造改革推進論者ではない」と安倍晋三に騙され続けていたなどということが、論理的に考えてありえる話なのでしょうか。
「野田佳彦(悪) vs 安倍晋三 (善)」
「民主党(悪) vs 自民党(善)」
という表面的な二項対立が虚構であり、実際には、どちらの立場も同じようにTPPや消費税増税や外国人受け入れ政策を積極的に推進していた(いる)のと同じように、
「構造改革推進論者(悪) vs 構造改革批判論者(善)」
「リフレ派(悪) vs 国土強靭化推進派(善)」
という表面的な二項対立も虚構であって、同じ罠が仕掛けられているはずです。同じやり方で何度も何度も騙される事があってはなりません。
参考記事: WJFプロジェクト「『双頭の鷲作戦』で滅ぼされる日本」
誰かが一見正しい事を言っているからといって、その人間に付こうとするのではなく、事実に付こうとする姿勢が大切です。
参考記事: WJFプロジェクト「人に付かず、事実に付く」
万に一つ、安倍晋三が構造改革推進の政治家であるという程度の事実を認識することができなかった三橋貴明の過ちが意図的でなかったと仮定しても、「安倍晋三は構造改革推進ではない」と世論を誤誘導し、現在のような深刻な事態を招いておきながら、なんの釈明も謝罪も訂正もしないなどということが、プロの言論人として許されていいはずがありません。
保守言論人たちの錯誤を批判せず、簡単に免罪しようとする人々は、自分自身が安倍晋三を見誤っていたという事実をも直視できない人々であり、「なぜ自分たちはそのような勘違いをしてしまったのだろう」という真摯な自己批判や自己分析を完遂する強さや責任感を持たない人々です。
そういう人々は、これからも何度も同じやり方で騙され、同じ過ちを繰り返し続けることでしょう。
●TPPは亡国最終兵器だと言いながら、TPPに前のめりな政治家への支持を煽る。
●構造改革は国を壊すと言いながら、構造改革が大好きな政治家への支持を煽る。
●戦後保守はだめだといいながら、戦後保守を体現したような政治家への支持を煽る。
●消費税増税は自殺者を増やすと言いながら、以前から消費税増税に前向きな姿勢を示していた政治家への支持を煽る。
●韓国は嫌いだと言いながら、「日韓議員連盟」所属議員を最も多く抱える自民党や、親韓政治家への支持を煽る。
●外国人参政権反対と言いながら、日本を外国人だらけにする移民政策を推進する政治家への支持を煽る。
●パチンコは悪だと訴えながら、パチンコ業界と癒着しカジノ解禁まで行おうとしている政治家への支持を煽る。
●在日コリアンを批判しながら、在日コリアンと癒着した政治家への支持を煽る。
●保守だ、愛国だと訴えながら、保守的政策とは正反対の壊国的な政策を進める政治家への支持を煽る。
三橋貴明を始めとするインチキな保守言論人たちが執拗に反復してきた、「ダブルバインド」というプロパガンダ手法に欺かれないためには、「善」の陣営と「悪」の陣営を際立たせようとする見せかけの二項対立に煽られて、救世主のように見える誰かにすがろうとするのではなく、対立を離れた俯瞰的な立場に客観的に立ち続ける強靭な精神と独立した姿勢を、私たちは身につけなくてはなりません。
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