TPP、太平洋を超えてやってくるもの
虐殺と支配の「フロンティア・ライン」。
TPPは、通常「環太平洋戦略的経済連携協定」と訳されますが、英語の正式名称は、"Trans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreement"です。
"Trans-Pacific"とは、「環太平洋」と訳されていますが、より正確には「太平洋を超える」という意味です。
では、太平洋を超えて、日本に何がやってこようとしているのか、TPP参加国の下の地図をご覧いただきたいと思います。

上の地図を見て、みなさんは何かにお気づきではないでしょうか。
アメリカ、カナダ、メキシコ、ペルー、チリ、オーストラリア、ニュージーランド。
TPP参加国の大部分を占めるこれらの国は、そもそも原住民が暮らしていたアメリカ大陸やオーストラリア大陸に、西洋人たちが入植し、原住民たちを虐殺したり駆逐したり併呑したり支配したりしながら誕生した人工的な移民国家、植民国家であるということです。
シンガポール、ブルネイ、マレーシア、ベトナムという東南アジアの国々も、同様に西洋人たちの植民地となった経験をもつ国々です。
西洋人たちが入植して原住民からうばった土地、その最前線を「フロンティア・ライン」と言いますが、下の地図は、アメリカ合衆国が、東海岸の入植から始まり、原住民から土地を奪い、入植者を増やし、州として成立させ、フロンティア・ラインを西進させていった地図です。




「フロンティア・ライン」は19世紀の末には北米大陸の西海岸に到達し、その後は太平洋を超えて、ハワイ、グアム、フィリピンへとさらに西進していきました。
「フロンティア・ライン」を西進させていた、そのアメリカが直面したのが、日本という国です。
以前、自殺・消費税・アメリカ国債・対米従属 (2)という記事で、東インド艦隊司令長官マシュー・ペリーが、アメリカ議会に提出した『日本遠征記 』(Narrative of the Expedition of an American Squadron to the China and Japan)の中に描写した、江戸時代末期の日本人の姿を紹介しましたが、ペリーが出会った日本人とは、世界のどの民族よりも器用で、好奇心旺盛で、驚くべき学習能力を備えており、上手に物を作り、勤勉で、礼儀正しく、女性の地位が高く、貧富の差は低く、乞食がおらず、町はアメリカよりも清潔であり、大地震が来ても落胆しない不屈の精神をもった民族でした。
日本は明治維新以降、近代化によってまたたくまに発展を遂げ、大国ロシアまでをも打ち破るようになり、アメリカにとっては大きな脅威と感じられるようになっていきました。
アメリカが「オレンジ戦争計画」(War Plan Orange)という日本を仮想敵国とした対日本戦争計画を立案したのは、太平洋戦争をはるかにさかのぼる1919年のことです。
1941年、ハワイの真珠湾に対する日本の攻撃によって始まった日米の戦争。
アメリカ人は"Remember Pearl Harbor!" 「パールハーバーを忘れるな!」をスローガンに立ち上がったそうですが、アメリカ人は、ハワイはそもそも彼らの土地ではないことには思い至らなかったようです。
下の写真は、1941年12月8日、日本との戦争宣言に調印を終えた直後に撮影された、フランクリン・ルーズベルト大統領と幕僚達の写真であり、彼らがうれしそうに笑っている姿がうつされています。

日本に対する原爆の投下と絨毯爆撃。アメリカ原住民が虐殺されたごとく、多くの民間の日本人が虐殺され、日本は灰燼に帰して戦争にやぶれ、戦後は、名目上は独立を果たすものの、実質的には、アメリカの支配下に置かれるようになりました。
「太平洋を超えて」何がやってくるのかという最初の問いですが、その答えは、ペリー来航から始まり、第一波、第二波、第三波という形で、時間差をもって何度も日本に押し寄せた虐殺と支配の「フロンティア・ライン」という名の大津波が、いまや完全に日本を呑み込もうとしているということです。
アメリカ大陸やオーストラリア大陸の人工的な植民国家と比して、日本という国は、何千年も前から連綿と途絶えることのないひとつの国を継承してきた世界でも類例のない古い国家ですが、いまや、その国が解体され、人工的な植民国家の一部として組み込まれようとしている。
これがTPPの歴史的な意味であり、今、私たち日本人が直面している歴史的・民族的・国家的な大危機です。
そして、「政治家となって以来、私の中に流れる一貫した哲学」に基づいてTPP参加を断固推進すると宣言した男。 つまりは、日本の国体破壊が、政治家となって以来の自らの哲学であるとはずかしげもなく公言した男こそが、安倍晋三なのであり、そのような稀代の売国奴を、「保守」だ、「愛国」だ、「救国」だと神格化して国民を洗脳してきたのが「チャンネル桜」というインチキな「保守」言論人たちです。
下の動画もごらんください。
TPP: 日本を呑み込むもう一つの大津波 (2013年版)
"Trans-Pacific"とは、「環太平洋」と訳されていますが、より正確には「太平洋を超える」という意味です。
では、太平洋を超えて、日本に何がやってこようとしているのか、TPP参加国の下の地図をご覧いただきたいと思います。

上の地図を見て、みなさんは何かにお気づきではないでしょうか。
アメリカ、カナダ、メキシコ、ペルー、チリ、オーストラリア、ニュージーランド。
TPP参加国の大部分を占めるこれらの国は、そもそも原住民が暮らしていたアメリカ大陸やオーストラリア大陸に、西洋人たちが入植し、原住民たちを虐殺したり駆逐したり併呑したり支配したりしながら誕生した人工的な移民国家、植民国家であるということです。
シンガポール、ブルネイ、マレーシア、ベトナムという東南アジアの国々も、同様に西洋人たちの植民地となった経験をもつ国々です。
西洋人たちが入植して原住民からうばった土地、その最前線を「フロンティア・ライン」と言いますが、下の地図は、アメリカ合衆国が、東海岸の入植から始まり、原住民から土地を奪い、入植者を増やし、州として成立させ、フロンティア・ラインを西進させていった地図です。




「フロンティア・ライン」は19世紀の末には北米大陸の西海岸に到達し、その後は太平洋を超えて、ハワイ、グアム、フィリピンへとさらに西進していきました。
「フロンティア・ライン」を西進させていた、そのアメリカが直面したのが、日本という国です。
以前、自殺・消費税・アメリカ国債・対米従属 (2)という記事で、東インド艦隊司令長官マシュー・ペリーが、アメリカ議会に提出した『日本遠征記 』(Narrative of the Expedition of an American Squadron to the China and Japan)の中に描写した、江戸時代末期の日本人の姿を紹介しましたが、ペリーが出会った日本人とは、世界のどの民族よりも器用で、好奇心旺盛で、驚くべき学習能力を備えており、上手に物を作り、勤勉で、礼儀正しく、女性の地位が高く、貧富の差は低く、乞食がおらず、町はアメリカよりも清潔であり、大地震が来ても落胆しない不屈の精神をもった民族でした。
日本は明治維新以降、近代化によってまたたくまに発展を遂げ、大国ロシアまでをも打ち破るようになり、アメリカにとっては大きな脅威と感じられるようになっていきました。
アメリカが「オレンジ戦争計画」(War Plan Orange)という日本を仮想敵国とした対日本戦争計画を立案したのは、太平洋戦争をはるかにさかのぼる1919年のことです。
1941年、ハワイの真珠湾に対する日本の攻撃によって始まった日米の戦争。
アメリカ人は"Remember Pearl Harbor!" 「パールハーバーを忘れるな!」をスローガンに立ち上がったそうですが、アメリカ人は、ハワイはそもそも彼らの土地ではないことには思い至らなかったようです。
下の写真は、1941年12月8日、日本との戦争宣言に調印を終えた直後に撮影された、フランクリン・ルーズベルト大統領と幕僚達の写真であり、彼らがうれしそうに笑っている姿がうつされています。

(写真出典: Wikipedia)
日本に対する原爆の投下と絨毯爆撃。アメリカ原住民が虐殺されたごとく、多くの民間の日本人が虐殺され、日本は灰燼に帰して戦争にやぶれ、戦後は、名目上は独立を果たすものの、実質的には、アメリカの支配下に置かれるようになりました。
「太平洋を超えて」何がやってくるのかという最初の問いですが、その答えは、ペリー来航から始まり、第一波、第二波、第三波という形で、時間差をもって何度も日本に押し寄せた虐殺と支配の「フロンティア・ライン」という名の大津波が、いまや完全に日本を呑み込もうとしているということです。
アメリカ大陸やオーストラリア大陸の人工的な植民国家と比して、日本という国は、何千年も前から連綿と途絶えることのないひとつの国を継承してきた世界でも類例のない古い国家ですが、いまや、その国が解体され、人工的な植民国家の一部として組み込まれようとしている。
これがTPPの歴史的な意味であり、今、私たち日本人が直面している歴史的・民族的・国家的な大危機です。
そして、「政治家となって以来、私の中に流れる一貫した哲学」に基づいてTPP参加を断固推進すると宣言した男。 つまりは、日本の国体破壊が、政治家となって以来の自らの哲学であるとはずかしげもなく公言した男こそが、安倍晋三なのであり、そのような稀代の売国奴を、「保守」だ、「愛国」だ、「救国」だと神格化して国民を洗脳してきたのが「チャンネル桜」というインチキな「保守」言論人たちです。
下の動画もごらんください。
TPP: 日本を呑み込むもう一つの大津波 (2013年版)
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