【国賊三部作2】国賊・チャンネル桜
本当に守るべきものは何か。
※この記事は、旧ブログの記事【国賊三部作2】国賊チャンネル桜: 本当に守るべきものは何か(2013年2月25日)を再掲したものです。
まず、私自身、チャンネル桜の番組、特にその質の高い討論番組からこれまで啓発されてきた人間の一人であることを申し上げておきます。
しかし、彼らが執拗にばらまいてきたある倒錯した「価値の優先順位」を精査するとき、私は明らかに次のように申し上げざるをえません。
チャンネル桜に登場する複数の論客が、この同じ「価値の優先順位」を繰り返し、繰り返し、画面を通して私たちに語ってきました。
またチャンネル桜以外にも西田昌司氏のような安倍晋三に近い人々が、判で押したように同じ「価値の優先順位」を繰り返し述べてきました。
その例として三つの動画を挙げておきます。
すべて彼らが繰り返し語ってきたことは、次のような「価値の優先順位」、あるいは「三つのアジェンダ」です。
「そのためにはTPP交渉参加もやむを得ない。」というメッセージについては、論者によって、また時と場合によって、明確に言う場合と言わない場合がありますので括弧でくくっています。しかし、上に掲げた三つの動画では、すべての論者が「日米同盟のためにはTPPはやむを得ない」という趣旨の発言をしています。
特に最初の動画内での水島総氏の発言はかなり異様なものですので、よく注意して聞いてみてください。
(彼は「国民を騙してでも日米同盟を強化しTPPに日本を参加させる役割を安倍晋三がもっている」とすら聞こえる奇怪な発言を行っています。)
三つ目の動画は最近西田氏が挙げた動画ですが、TPPに反対してこられた西田昌司氏すら、とうとう「TPP参加はやむを得ない」という趣旨の発言を始めています。
上の「三つのアジェンダ」を要約すると次のようにまとめることができるでしょう。
この「価値の優先順位」、「三つのアジェンダ」を複数の論者が繰り返し繰り返し語ることにより、多くの人たちがこの「三つのアジェンダ」を、日本が進むべき正しい方向を示すものとして信じるようになりました。
その結果、安倍政権への批判は封じられ、批判はすべて「保守分断」と見なされるようになりました。
上の「三つのアジェンダ」の中で、今、私たちがどの地点にいるかといえば、1と2の間の段階ではないかと思います。
つまり下のような流れの中に、私たちは誘導されてきたと言ってよい。
このようにTPP交渉参加による亡国の危機に直面しているにも関わらず、多くの人々は、この先、「2. デフレ脱却」「3. 参院選の勝利」という残りの二つのアジェンダを実現させなければならないと信じているため、安倍政権に対する大きな批判の声が上がらないのが現状です。
さて、上の「価値の優先順位」、「三つのアジェンダ」がなぜ倒錯していると言えるのでしょうか。
それは、私たちが「本当に守るべきもの」を、チャンネル桜は、上の「三つのアジェンダ」を繰り返すことによって、すっかり覆い隠してしまったからです。
私たちが「本当に守るべきもの」とはなんでしょうか。
「国体」とか「国柄」とか、古めかしい言葉を使うのは、ここでは控えておきたいと思います。
私たちが「本当に守るべきもの」とは、私たちが、まさに今ここにおいて、現実のささやかな生活を営んでいる、この「場所」にほかなりません。
ずいぶん損なわれてきましたが、先祖から受け継いだこの「場所」は、世界の標準からすれば、かなり暮らしやすい「場所」です。
外国に比べたら格差も少なく、犯罪も少なく、相互の信頼に支えられ、安全で豊かで清潔で大変暮らしやすい「場所」です。
これからの子どもたちが現実の人生を営んでいく「場所」でもあります。
そして、TPP参加によって、この「場所」は、根底から、そして永遠に失われようとしています。
いったい、尖閣諸島を守るために必要とされている「日米同盟」と、この「場所」を天秤にかけた場合、どちらが私たちにとって大切なものなのでしょうか。
「日米同盟」のために、このすばらしい「場所」を、私たちは本当に失わなくてはならないのでしょうか?
上の一つ目の動画で水島総氏は、私たちは「TPP交渉参加を受け入れても日米同盟を強化しなくてはならない」と発言していますが、本当にそうなのでしょうか。
上の二つ目の動画の中で倉山満氏という方が「TPPなんかくれてやってもいい。争点化すること自体問題である。もっと他に大事なことがある」と発言していますが、本当にそうでしょうか。
上の三つ目の動画の中で、西田昌司氏も、「日米同盟のためにTPP参加はやむを得ない」という趣旨の言葉を述べていますが、本当にそうなのでしょうか。
そんなはずがありません。
くれてやれというのなら、TPPをくれてやるよりは、尖閣諸島という東シナ海の無用の無人島をくれてやった方がはるかにましです。
尖閣諸島を失っても、私たちが受け継いできた、この「場所」はただちには損なわれないからです。
私たちは物事には優先順位があることを知っています。そして何かを守ろうとするときには、他の何かを犠牲にしなければならないことがあることも知っています。
そして、「日米同盟」と、私たちが現実に生きる「場所」を比較したときに、「日米同盟」の方が大事であり、TPP交渉参加によって、私たちの「場所」を犠牲にしても仕方がないなどという主張は絶対に誤っており、倒錯した「価値の優先順位」と言わざるを得ない。
「国」というのは抽象的な概念ではなく、私たちが生活を営む、この「場所」こそが「国」です。
どんな犠牲を払っても、私たちの家族が、子や孫が、そして子孫が生きていくであろう、この「場所」、この「故郷」、この「国」こそが守られなければならない。
英霊たちは、まさにこの「場所」、この「故郷」、この「国」のために命を捧げた。
彼らは「日米同盟」やら「デフレ脱却」やら「参院選勝利」のために命を捧げたわけではありません。
「自民党」や「安倍さん」のために命を捧げたのでもない。
妻や、子や、孫が生きることになる、具体的で現実的なこの「場所」を守り抜くために命を捨てたのです。
(下の動画の冒頭の英霊たちの姿を、何度も、何度も、見返していただきたい。そして彼らの思いに、あなたの思いを重ね合わせていただきたい。)
それなのに、現在、多くの人々が、チャンネル桜を始めとするインチキ「保守」論客に洗脳されてしまい、あらゆる犠牲を払ってでも、この「場所」、この「国」を守ろうとすることよりも、むしろ、この「場所」、この「国」を犠牲にしてまで、「日米同盟」や、「デフレ脱却」や、「憲法改正」や、「自民党」や、「安倍さん」を守ることが自分たちの義務だと信じ込んでしまっています。
これは完全なる、価値の本末転倒と言わざるを得ない。
上の三つのアジェンダがおかしいのは、他にも理由があります。
●尖閣諸島を守るのには、日本が長年思いやり予算を支払って支えてきた日米安保の枠組みで十分なのであり、日米同盟の強化を名目にTPPに参加する必要は全くありません。
●日中に戦争が起きても、日米安保は、アメリカの参戦を自動的に強制するものではありません。日米同盟は人々が考えているほど、日本の防衛に役には立っていません。アメリカの消極的な姿をみても、「日米同盟の強化」よりも、日本の力を増強することが優先されるべきであると思います。
●TPPに参加すれば、そもそも「2. デフレ脱却」は不可能になってしまいます。国内産業は空洞化し、経済は疲弊し、国力は弱まり、中国と対峙するどころではなくなります。
●「3. 参院選勝利」のためには、ましてTPP不参加を決定したほうが、1%の人々は怒るかもしれませんが、ほとんどの有権者の支持を得られたはずです。
●TPPに参加すれば、「3.憲法改正」をして独自の軍をもったところで、アメリカの駒として使われ、望まない戦争に駆り出されるだけのものになってしまいます。
●TPPは、デフレ脱却も国土強靭化も憲法改正も無意味なものに変えてしまいます。日本を「強化」するどころか、日本を「弱体化」させる最短距離がTPPです。中国との緊張を煽り、中国と対峙する必要を説くならば、まして「TPPに参加しない」という前提条件をどんなことをしてでも守り抜く必要があるのであり、そのためには「安倍政権を批判してはならない」とか「日米同盟のためにTPP交渉参加はやむをえない」などという倒錯した妄言は許されないはずです。
●チャンネル桜が「安倍政権を批判するな」と言っていた時、実質的には、その背後にあってTPP交渉参加などへの圧力を日本政府に対して執拗にかけ続けているアメリカの意思を批判するなといっていたことと同じことになります。
●チャンネル桜の水島総氏は、対米自立に100年計画でのぞめと上の動画でも述べていますが、TPPに参加して100年も経てば、日本は跡形もなく消滅してしまいます。
●TPP交渉参加どころか、安倍政権は道州制までも導入しようとしていますが、尖閣や沖縄への中国の触手が伸びている現在、沖縄の分離独立を実質的に可能にしてしまう道州制を、なぜやらなければならないのか。安倍政権が「中国との対峙」などまじめに考えていないことは、このことにはっきりと現れていますが、チャンネル桜は、安倍政権が抱えるこの矛盾を取り上げ批判しないのはなぜなのでしょうか。
●TPP交渉参加を決めた(というより始めからそのつもりであった)安倍政権は、そもそもデフレ脱却も、中国との対峙も、本気でやるつもりはなかったことになります。TPPや道州制や消費税増税がそれらすべてを不可能にしてしまう以上、そのように判断せざるを得ません。
私たちや、私たちの子どもが、先祖から受け継ぎ、現実の生活を営んでいくこの「場所」(日本の国体や国柄)を守り抜くことを考えたときに、チャンネル桜が掲げてきた上の三つの「価値の優先順位」「三つのアジェンダ」は全く倒錯しており、私たちの「場所」、つまり私たちの「国」を損なう方向にしか機能しないことが、はっきりとお解りになると思います。
チャンネル桜がまき散らしてきた、この「価値の優先順位」「三つのアジェンダ」こそが、現在の亡国の危機へと私たち国民を誘導してきたと言っても過言ではありません。
したがって、チャンネル桜は、日本の亡国の最大の責任者たる「国賊」であると断じざるを得ません。
いまだに、多くの人々がチャンネル桜の掲げてきた三つのアジェンダを信じ、本当に何を守るべきかを見失っています。
愛国心とは、単に、日の丸を振りかざしたり、君が代を歌うことではありません。
愛国心とは、隣国への憎悪を燃やすことではありません。
愛国心とは、大声で罵倒しながらデモをすることでもありません。
愛国心とはもっと静かで素朴で自然でそして何よりも厳かなものだと思います。
先祖から受け継ぎ、私たちや子どもたちが、現実のささやかな生活を営んでいるこの「場所」をいとおしみ、感謝し、そして守り抜くこと。
それこそが、本当の「愛国心」ではないでしょうか。
日本のあらゆる地域に、社があり祠があるのもこのような意味です。
そこには「場所」をいつくしみ、感謝し、一所懸命に守ろうとする、日本人が営々と受け継いできた願いが込められています。
チャンネル桜は、その日本人の根源的な願いを忘れたのでしょうか。
あるいはそんなもの、彼らは最初から知らなかったのでしょうか。
「日米同盟のためにTPP交渉参加もやむを得ない」などとんでもない話です。
これはどう考えても愛国者の言葉ではありません。
人々の愛国心を利用して「新自由主義」を推進しようとするイカサマな連中の言葉です。
「保守」を名乗ってきた多くの人々の間に、このようなイカサマな連中が今も潜んでいます。
まず、私自身、チャンネル桜の番組、特にその質の高い討論番組からこれまで啓発されてきた人間の一人であることを申し上げておきます。
しかし、彼らが執拗にばらまいてきたある倒錯した「価値の優先順位」を精査するとき、私は明らかに次のように申し上げざるをえません。
2. チャンネル桜は「国賊」である。
チャンネル桜は、安倍政権の樹立へ向けて、ある「価値の優先順位」、また「三つのアジェンダ」と呼ぶべきものを私たちに執拗に植え付けてきました。チャンネル桜に登場する複数の論客が、この同じ「価値の優先順位」を繰り返し、繰り返し、画面を通して私たちに語ってきました。
またチャンネル桜以外にも西田昌司氏のような安倍晋三に近い人々が、判で押したように同じ「価値の優先順位」を繰り返し述べてきました。
その例として三つの動画を挙げておきます。
すべて彼らが繰り返し語ってきたことは、次のような「価値の優先順位」、あるいは「三つのアジェンダ」です。
1. 尖閣諸島問題が緊迫化する中、日米同盟を強化しなくてはならない。 (そのためにはTPP交渉参加もやむを得ない。)
2. 現在は、デフレ脱却が優先であり、参院選までは何が起きても安倍政権の批判を控えるべきである。安倍政権への批判は保守分断と見なすべきである。
3. 参院選に勝利して、憲法を改正し、強い日本を取り戻さなくてはならない。
「そのためにはTPP交渉参加もやむを得ない。」というメッセージについては、論者によって、また時と場合によって、明確に言う場合と言わない場合がありますので括弧でくくっています。しかし、上に掲げた三つの動画では、すべての論者が「日米同盟のためにはTPPはやむを得ない」という趣旨の発言をしています。
特に最初の動画内での水島総氏の発言はかなり異様なものですので、よく注意して聞いてみてください。
(彼は「国民を騙してでも日米同盟を強化しTPPに日本を参加させる役割を安倍晋三がもっている」とすら聞こえる奇怪な発言を行っています。)
三つ目の動画は最近西田氏が挙げた動画ですが、TPPに反対してこられた西田昌司氏すら、とうとう「TPP参加はやむを得ない」という趣旨の発言を始めています。
上の「三つのアジェンダ」を要約すると次のようにまとめることができるでしょう。
1. 日米同盟の強化
2. デフレ脱却
3. 参院選勝利と憲法改正
この「価値の優先順位」、「三つのアジェンダ」を複数の論者が繰り返し繰り返し語ることにより、多くの人たちがこの「三つのアジェンダ」を、日本が進むべき正しい方向を示すものとして信じるようになりました。
その結果、安倍政権への批判は封じられ、批判はすべて「保守分断」と見なされるようになりました。
上の「三つのアジェンダ」の中で、今、私たちがどの地点にいるかといえば、1と2の間の段階ではないかと思います。
つまり下のような流れの中に、私たちは誘導されてきたと言ってよい。
尖閣諸島が危ない→戦争の危険性が高まっている→日米同盟を強化しなくてはならない→TPP交渉参加→日米同盟のためTPPもやむをえない
このようにTPP交渉参加による亡国の危機に直面しているにも関わらず、多くの人々は、この先、「2. デフレ脱却」「3. 参院選の勝利」という残りの二つのアジェンダを実現させなければならないと信じているため、安倍政権に対する大きな批判の声が上がらないのが現状です。
さて、上の「価値の優先順位」、「三つのアジェンダ」がなぜ倒錯していると言えるのでしょうか。
それは、私たちが「本当に守るべきもの」を、チャンネル桜は、上の「三つのアジェンダ」を繰り返すことによって、すっかり覆い隠してしまったからです。
私たちが「本当に守るべきもの」とはなんでしょうか。
「国体」とか「国柄」とか、古めかしい言葉を使うのは、ここでは控えておきたいと思います。
私たちが「本当に守るべきもの」とは、私たちが、まさに今ここにおいて、現実のささやかな生活を営んでいる、この「場所」にほかなりません。
ずいぶん損なわれてきましたが、先祖から受け継いだこの「場所」は、世界の標準からすれば、かなり暮らしやすい「場所」です。
外国に比べたら格差も少なく、犯罪も少なく、相互の信頼に支えられ、安全で豊かで清潔で大変暮らしやすい「場所」です。
これからの子どもたちが現実の人生を営んでいく「場所」でもあります。
そして、TPP参加によって、この「場所」は、根底から、そして永遠に失われようとしています。
いったい、尖閣諸島を守るために必要とされている「日米同盟」と、この「場所」を天秤にかけた場合、どちらが私たちにとって大切なものなのでしょうか。
「日米同盟」のために、このすばらしい「場所」を、私たちは本当に失わなくてはならないのでしょうか?
上の一つ目の動画で水島総氏は、私たちは「TPP交渉参加を受け入れても日米同盟を強化しなくてはならない」と発言していますが、本当にそうなのでしょうか。
上の二つ目の動画の中で倉山満氏という方が「TPPなんかくれてやってもいい。争点化すること自体問題である。もっと他に大事なことがある」と発言していますが、本当にそうでしょうか。
上の三つ目の動画の中で、西田昌司氏も、「日米同盟のためにTPP参加はやむを得ない」という趣旨の言葉を述べていますが、本当にそうなのでしょうか。
そんなはずがありません。
くれてやれというのなら、TPPをくれてやるよりは、尖閣諸島という東シナ海の無用の無人島をくれてやった方がはるかにましです。
尖閣諸島を失っても、私たちが受け継いできた、この「場所」はただちには損なわれないからです。
私たちは物事には優先順位があることを知っています。そして何かを守ろうとするときには、他の何かを犠牲にしなければならないことがあることも知っています。
そして、「日米同盟」と、私たちが現実に生きる「場所」を比較したときに、「日米同盟」の方が大事であり、TPP交渉参加によって、私たちの「場所」を犠牲にしても仕方がないなどという主張は絶対に誤っており、倒錯した「価値の優先順位」と言わざるを得ない。
「国」というのは抽象的な概念ではなく、私たちが生活を営む、この「場所」こそが「国」です。
どんな犠牲を払っても、私たちの家族が、子や孫が、そして子孫が生きていくであろう、この「場所」、この「故郷」、この「国」こそが守られなければならない。
英霊たちは、まさにこの「場所」、この「故郷」、この「国」のために命を捧げた。
彼らは「日米同盟」やら「デフレ脱却」やら「参院選勝利」のために命を捧げたわけではありません。
「自民党」や「安倍さん」のために命を捧げたのでもない。
妻や、子や、孫が生きることになる、具体的で現実的なこの「場所」を守り抜くために命を捨てたのです。
(下の動画の冒頭の英霊たちの姿を、何度も、何度も、見返していただきたい。そして彼らの思いに、あなたの思いを重ね合わせていただきたい。)
それなのに、現在、多くの人々が、チャンネル桜を始めとするインチキ「保守」論客に洗脳されてしまい、あらゆる犠牲を払ってでも、この「場所」、この「国」を守ろうとすることよりも、むしろ、この「場所」、この「国」を犠牲にしてまで、「日米同盟」や、「デフレ脱却」や、「憲法改正」や、「自民党」や、「安倍さん」を守ることが自分たちの義務だと信じ込んでしまっています。
これは完全なる、価値の本末転倒と言わざるを得ない。
1. 日米同盟の強化
2. デフレ脱却
3. 参院選勝利と憲法改正
上の三つのアジェンダがおかしいのは、他にも理由があります。
●尖閣諸島を守るのには、日本が長年思いやり予算を支払って支えてきた日米安保の枠組みで十分なのであり、日米同盟の強化を名目にTPPに参加する必要は全くありません。
●日中に戦争が起きても、日米安保は、アメリカの参戦を自動的に強制するものではありません。日米同盟は人々が考えているほど、日本の防衛に役には立っていません。アメリカの消極的な姿をみても、「日米同盟の強化」よりも、日本の力を増強することが優先されるべきであると思います。
●TPPに参加すれば、そもそも「2. デフレ脱却」は不可能になってしまいます。国内産業は空洞化し、経済は疲弊し、国力は弱まり、中国と対峙するどころではなくなります。
●「3. 参院選勝利」のためには、ましてTPP不参加を決定したほうが、1%の人々は怒るかもしれませんが、ほとんどの有権者の支持を得られたはずです。
●TPPに参加すれば、「3.憲法改正」をして独自の軍をもったところで、アメリカの駒として使われ、望まない戦争に駆り出されるだけのものになってしまいます。
●TPPは、デフレ脱却も国土強靭化も憲法改正も無意味なものに変えてしまいます。日本を「強化」するどころか、日本を「弱体化」させる最短距離がTPPです。中国との緊張を煽り、中国と対峙する必要を説くならば、まして「TPPに参加しない」という前提条件をどんなことをしてでも守り抜く必要があるのであり、そのためには「安倍政権を批判してはならない」とか「日米同盟のためにTPP交渉参加はやむをえない」などという倒錯した妄言は許されないはずです。
●チャンネル桜が「安倍政権を批判するな」と言っていた時、実質的には、その背後にあってTPP交渉参加などへの圧力を日本政府に対して執拗にかけ続けているアメリカの意思を批判するなといっていたことと同じことになります。
●チャンネル桜の水島総氏は、対米自立に100年計画でのぞめと上の動画でも述べていますが、TPPに参加して100年も経てば、日本は跡形もなく消滅してしまいます。
●TPP交渉参加どころか、安倍政権は道州制までも導入しようとしていますが、尖閣や沖縄への中国の触手が伸びている現在、沖縄の分離独立を実質的に可能にしてしまう道州制を、なぜやらなければならないのか。安倍政権が「中国との対峙」などまじめに考えていないことは、このことにはっきりと現れていますが、チャンネル桜は、安倍政権が抱えるこの矛盾を取り上げ批判しないのはなぜなのでしょうか。
●TPP交渉参加を決めた(というより始めからそのつもりであった)安倍政権は、そもそもデフレ脱却も、中国との対峙も、本気でやるつもりはなかったことになります。TPPや道州制や消費税増税がそれらすべてを不可能にしてしまう以上、そのように判断せざるを得ません。
私たちや、私たちの子どもが、先祖から受け継ぎ、現実の生活を営んでいくこの「場所」(日本の国体や国柄)を守り抜くことを考えたときに、チャンネル桜が掲げてきた上の三つの「価値の優先順位」「三つのアジェンダ」は全く倒錯しており、私たちの「場所」、つまり私たちの「国」を損なう方向にしか機能しないことが、はっきりとお解りになると思います。
チャンネル桜がまき散らしてきた、この「価値の優先順位」「三つのアジェンダ」こそが、現在の亡国の危機へと私たち国民を誘導してきたと言っても過言ではありません。
したがって、チャンネル桜は、日本の亡国の最大の責任者たる「国賊」であると断じざるを得ません。
いまだに、多くの人々がチャンネル桜の掲げてきた三つのアジェンダを信じ、本当に何を守るべきかを見失っています。
愛国心とは、単に、日の丸を振りかざしたり、君が代を歌うことではありません。
愛国心とは、隣国への憎悪を燃やすことではありません。
愛国心とは、大声で罵倒しながらデモをすることでもありません。
愛国心とはもっと静かで素朴で自然でそして何よりも厳かなものだと思います。
先祖から受け継ぎ、私たちや子どもたちが、現実のささやかな生活を営んでいるこの「場所」をいとおしみ、感謝し、そして守り抜くこと。
それこそが、本当の「愛国心」ではないでしょうか。
日本のあらゆる地域に、社があり祠があるのもこのような意味です。
そこには「場所」をいつくしみ、感謝し、一所懸命に守ろうとする、日本人が営々と受け継いできた願いが込められています。
チャンネル桜は、その日本人の根源的な願いを忘れたのでしょうか。
あるいはそんなもの、彼らは最初から知らなかったのでしょうか。
「日米同盟のためにTPP交渉参加もやむを得ない」などとんでもない話です。
これはどう考えても愛国者の言葉ではありません。
人々の愛国心を利用して「新自由主義」を推進しようとするイカサマな連中の言葉です。
「保守」を名乗ってきた多くの人々の間に、このようなイカサマな連中が今も潜んでいます。
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